parkrunファミリーは世界22か国から成り立っています。その中からいくつかの国について詳しく見ていきましょう。
今週は、初開催から8周年を迎えたばかりのアメリカ合衆国です。
parkrun文化において大切なことは、コミュニティ主体で協力的にイベントが遂行されることであって、誰が最初または最後にフィニッシュするかは重要ではありません。参加者たちはお互いの名前を覚えようと努めます。アメリカの典型的なランニングイベントのように、メダルやチップ使用もありません。
parkrunには参加したことがある人にしか分からない特別な魅力があると言えます。その魅力とは連帯感です!
アメリカで毎週土曜日の朝に開催される計時5kmの無料イベントであるparkrunが大いに支持されていることは、成長し続けるparkrun USが物語っています。わずか8年の間に、アメリカ国内のparkrunは45箇所のイベントにまで成長し、現在4箇所のイベントが新たに準備中です。
アメリカのparkrunイベントは多様な景色、気候、人々から成っています。とても大きな国ですが、parkrunのポジティブな文化はすべてのイベントに広く行き渡っています。parkrun参加者たちは皆仲間なのです。
ここでアメリカ国内におけるparkrunの遍歴や発展を説明するために、全45箇所のイベントの中からミシガン州、テネシー州、バーモント州、そしてウィスコンシン州の合計4つのイベントをご紹介します。
Livonia (リボニア) parkrun
ポール・シントン=ヒューイットが世界初のparkrun をイギリスのロンドンで始めてから8年後、リックとロリ・ブラウアはミシガン州のリボニアにアメリカ初となるparkrunをスタートさせました。
2012年6月2日土曜日、リボニアparkrunは28名のフィニッシャーと7名のボランティアによって初開催を迎え、それがparkrun USAの誕生の瞬間となりました。
2016年になるとリボニアparkrunはリン・ボーヴェンとスペンサー・グリーヴに引き継がれました。その頃までにparkrunは既にアメリカに広まりつつありました。
リンとスペンサーはイベントディレクターのポジションを受け継ぐまでに長年ボランティアとして貢献してきました。また、リンは数多くの人たちがボランティアを申し出ることに感銘を受けていました。
parkrunでは参加者たちが親しく交流するようになります。まさにコミュニティそのものなのです。
Mountain Goat Trail (マウンテン ゴート トレイル) parkrun
こんな珍しい名前のparkrun、参加してみたくなりますよね?!クリスティンとブラッド・スタ―ジルはテネシー州の田舎町セワニ―に引っ越したところでした。クリスティンはノースカロライナ州のダラムparkrunの常連だった「couch to 5K」(エクササイズプログラム)の友人からparkrunについて聞いていました。
クリスティンは身近にparkrunがあったら地元の人たちと知り合う良いきっかけになると考えました。こうして2018年春、今ではコースとなった古い鉄道路盤の名前が由来となったマウンテンゴートparkrunが誕生しました。
マウンテンゴートは小規模なparkrunですが、参加者たちは寛大で協力することを惜しみません。クリスティンは、parkrun文化を念頭に「皆がお互いを想っているからこそ協力を惜しまない、ただそれだけのこと」と語ってくれました。
ナッシュビルやアトランタを訪れる機会があったら、ぜひセワニ―までドライブしてparkrunに足を運んでみてはいかがでしょう。コースのすぐ横の野原には豚が生息していますのでレースすることができますし、フィニッシュ後にはマウンテンゴート・マーケットでの交流を楽しめますよ。
Marsh Billings Rockefeller (マーシュ ビリングス ロックフェラー) parkrun
ウェールズ出身のドミニク・ロードと南アフリカ出身のジェラルディン・ファウラーが、ニューイングランドにたった2つしかないイベントのうちのひとつ、バーモント州のウッドストックにあるこのparkrun の共同イベントディレクターです。
地域の人口が少ないせいもあり、このparkrunのランディレクターは現時点でドミニクとジェラルディンのたった二人しかいませんが、イベント自体はツーリストによって参加者数を保っています。
景色のよいコースはマーシュビリングスロックフェラー国立歴史公園の中にあります。初参加者にはちょっとショックなことかも知れませんが、最初の1 ¼マイルは上り坂のコースとなっています!
それでも、頂上からの景色は絶景です。そして、帰りはもちろん下り坂です!イベント終了後はウッドストックでの交流を楽しんでください。
Howard Temin Lakeshore Path (ハワードテミンレイクショアパス) parkrun
共同イベントディレクターのシェルビーとデビッド・オコナ―はオーストラリアに住んでいた当時、地元の人たちと知り合うきっかけを探していた際にparkrunについて知りました。そこで出会ったコミュニティがとても素敵で、同じような場をウィスコンシン州のマディソンにも設けたいと考えました。
このparkrunは往復のコースから成っており、メンドタ湖の岸辺に位置しています。parkrun後の交流はウィスコンシン大学のメモリアル・ユニオンコーヒーショップにて行われています。
ハワードテミンレイクショアパスparkrunは近くの大学の大学院生の参加者が多く、他にも地元のテクノロジー企業の社員や、もちろん家族連れやツーリストの参加もあります。
シェルビー曰く、参加者たちはタイムを競ったり、朝の散歩をしたり、社交の場としたり、と各々の目的に沿ってイベントを楽しんでいます。きっとそれは世界中どこのparkrunでも同じですよね。
今後の展開
新型コロナウイルス感染症が全世界のparkrunを中止に追い込み、私たちは皆、毎週5kmのウォーキング、ジョギングまたはランニングとフィニッシュ後の交流の場を恋しく思っていることでしょう。
既存のイベントは一時停止中ではありますが、チームは一丸となって新たな parkrunイベントの開設に向けて尽力しています。
現在進行中の将来的なイベント開設に向けた関心や見通しに加え、アメリカでのparkrunイベント再開が決定次第、初開催が確定している新たなイベントが4つあります。それらは次の通りです。
世界中で見られている傾向と同様、日常的に運動をしてこなかった人達の参加が増加したことに伴って、アメリカにおけるparkrunの平均フィニッシュタイムは遅くなりました。
2013年の平均タイムは31分46秒でしたが2019年には33分41秒です。
ウォーキング、ジョギング、ランニングそしてボランティアをすることが健康維持に効果的だということは周知のとおりですが、加えてparkrunの普及と共にそれらのアクティビティが社交面でも効果的だということがアメリカの地域社会に広く知れ渡るようになりました。今後もこの傾向が末永く続いていくことを願っています。
今週はparkrunアンバサダープログラムの10年を振り返ります。 アンバサダーの役割はより多くの人々がparkrunとつながり、知識を共有し、コミュニティの健康と幸せをサポートすることを可能にしました。 …
ラヘマ・マモドさんは、5キロの初心者プログラムを終了した後、parkrunに参加し始めました。誰もを受け入れる包括性のあるparkrunコミュニティのサポートを楽しんでいるうちに、ランニングクラブに入会し、長距離の大会に…