アワード - 2020年12月01日
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parkrunの広がりとその影響力についてのリサーチ結果概要

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学者の研究チームが、parkrun参加者がフィットネス、身体活動量、心の状態などに改善が見られることを明らかにした既存の研究を、評価しました。

 

今回、その研究者の一人であるシドニー大学公衆衛生学部の予防研究共同研究、アン・グランセイト博士が主要な調査結果について語ってくれました。

 

parkrunは、身体活動を向上させるためのアクティビティの中でも、とてもユニークな存在です。parkrunのように世界中で愛され、これほど長く続いているイベントはほとんどありません。ですがそれとは対照的に、parkrunに関する科学的な研究は限られています。

 

私たちは既存の研究の再調査(英語の記事へのリンク) review of the existing researchを発表したところです、そしてparkrunとparkrun参加者達に特に注目し、これらのイベントが参加者の健康と幸福感に与える影響を含む(2004年から2019年12月までの)15の研究を見つけました。イギリスからは12件、オーストラリアからは3件の研究がありました。

 

この研究で、parkrun参加者は、フィットネス、身体活動量、気分(ストレス、不安、抑うつ)などに改善が見られることが明らかになっています。何よりも心強いのは、parkrunに登録した時はあまり活動的ではなかった人たちにそのプラス効果が最も大きく現れていることです。用量反応があるということで、つまり、頻繁にparkrunのイベントに参加すればするほど、プラスの影響が大きくなっていくのです。

 

parkrunが競争よりも参加を重視していることが、通常あまり運動していない人達やスポーツ活動に参加していないグループ層にとって魅力で、原動力となっていると考えられています。

 

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調査によると、parkrunの魅力は、達成感、身体を動かすこと、快適な環境の中に身を置く事、そして社会的交流の機会にあるようです。

 

parkrunのボランティア活動は、5kmを歩いたり走ったりしなくても参加する機会を与えてくれます。また、parkrunは、普段は自分をランナーだと思っていない人たちに、parkrunnerであるという新たなアイデンティティを与え、アクティブに活動することを基盤としたコミュニティと結びつけてくれます。

 

本研究では、parkrun参加による好影響の証拠は有望ではあるけれども、parkrunの実施と影響について科学的な理解を深める余地はまだあると結論づけています。例えば、研究者は、より広範囲のparkrun地域で研究を行い、parkrunに登録しているが実際には参加していない人々についての洞察を深めたり、健康状態や障害を持つ人々、恵まれないコミュニティの人々など、parkrunをより包括的なものにするためにはどうすればよいかを詳しく調べたりすることなどです。

 

parkrunからもっと多くのことを学べる可能性があり、研究者としてこの理解の発展に貢献できることを期待しています。

 

 

シドニー大学カンパーダウン校
シドニー大学公衆衛生学部予防研究共同研究
アン・グルンゼイト博士

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