フィードバック - 2022年07月26日
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自分らしく生きる

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parkrunは、多種多様な人たちが参加しやすいイベントであることを目指しており、そのためにはイベントに登録する際の障壁をなくす必要がありました。長期に渡って国際的な協議を続けた結果、2020年にparkrunの登録フォームの性別に関する項目を改正し、「その他」と「答えたくない」の2つの選択肢を新たに加えました。

 

それ以来、これらの性別を選択して登録してくださった方々は1万6千名以上に上りますが、そのうちの一人がエイダ・メイシーさんです。トランスジェンダーの人たちにとって運動を通じてコミュニティと繋がることが非常に大切な理由、またparkunの登録フォームの性別欄に選択肢を追加することが、より包括的なイベントを目指していく上でどれほど意味のある一歩となったか、エイダさんが語ってくれました。

 

私がparkunを始めた当初は、まだトランスジェンダーとしてカミングアウトしていなかったので、心の中は葛藤に苦しんでいる最中でした。「ジェンダー・ディスフォリア」(性別違和)というのが正式な呼び方ですが、当時の私はまだそんな言葉を知りませんでした。

 

アクティブに動いていると自分の体とも繋がりを感じられ、心と体がより「対等」になれる気がしました。トランスジェンダーの人がこんな風に感じられることは、めったにないことです。

 

私個人の経験から言わせてもらうと、参加し始めた当初から今に至るまで、parkrunは常に多様な人たちを心から受け入れてくれるコミュニティであり続けてくれています。parkrunに参加することが、知らず知らずのうちに私の中の自分との繋がりに対する強い欲求を満たし、心に余裕を持たせてくれました。

 

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トランスジェンダーとは、大まかに言うと出生時の性別に違和感を感じている人のことを指します。出生証明書には男か女かどちらかの性別が表記されますが、成長過程で出生時に割り当てられた性別に心が納得していないことに気づかされます。生まれた時の性別は自分じゃない、と自覚するのです。

 

parkrunを始めた当初、私はフィニッシュタイムを更新することにモチベーションを感じていました。でも、ホルモン剤を摂取し始め、体内のテストステロンの数値が下がると、運動能力に変化が現れ、以前と同じようには走れなくなっていました。自分の体はすごいことを達成できるんだ、とタイムの向上を通じて身体能力に自信を持っていたので、その事実を受け入れるのは困難なことでした。

 

私にとって、医学的な体の変化が最も重要なことだと思っていました。しかし、ただ普通の生活を送り、ありのままの自分が世の中に受け入れてもらえる、という社会的な変化の方が、私により大きな影響を与えていることに気づきました。このことについて話しをするだけで、鳥肌が立ってしまいます。

 

そう実感するようになって以来、VI ガイドや最後尾確認係のボランティアなどをして、parkrunコミュニティにより積極的に関わり始めました。そうすることで、以前のようにタイムにこだわったりする必要もなく、外に出て純粋にアクティブな時間を楽しむことができました。今ではこうして簡単に話すことができますが、ここに辿り着くまでには精神面の変化に長い年月を費やしました。

 

自分の性別が男性・女性の枠に当てはまらないと自覚している人たちの存在を認め受け入れるために、登録フォームの性別欄を改正するというparkrunの決断は、コミュニティ全体にとって非常に重要なステップになったと思います。そういう人たちの存在が認められたという意味でも、この決断に至るまでの話し合いに私自身が参加できたことを大変嬉しく思っていますし、感謝しています。

 

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自らの性別が男・女の枠に当てはまらないことを明らかにしたい人たちにとって、その旨を選択できるというのは、とても大切なことだと思います。

 

トランスジェンダーの人たちが、スポーツや身体活動を通じてコミュニティと接点を持つ機会に恵まれることは、とても心強いことです。登録時のフォームでありのままの自分の性別を選択できること、 コミュニティとの交流の場を持てること、ウォーキングやランニングに参加できること等、社会的マイノリティの人たちにとって、ノーマライゼーションはそれほどまで深い意味を持つことなのです。

 

トランスジェンダーの人たちついて話す際、よく代名詞の使い方について話題になります。私の場合は、女性を自認しているのでshe やherとなります。でも、あなたがこれらを理解していなくても大丈夫ですし、ましてや完璧に使いこなせなくたっていいんです。ただ相手を思って呼びかけてみることが、誰かの人生を変えることだってあるんですから。

 

この世の中で本当の自分らしく生きられることに越したことはありません。

 

エイダ・メイシー

 

エイダさんのparkrunでの体験談の短編ビデオはこちらから視聴できます。(英語)

 

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